先週末から各施設から届いたアンケート結果の集計作業していて気付くことがいろいろあります。
職員数と介護職員の数は、半年間の間に減っている事がわかりました。やはり、人手不足は深刻です。
腰痛者は当然のことですが、取組期間、つまり1期生と2期生には違いがあります。しかし、2期生も半年間の間に腰痛率も減少しています。
取組後半年間といっても、実技研修ができたのは12月初め。リモートで伝えられることには限界があります。先ずは取り組む大切さを整えるという第一段階の取り組みでした。それがマネジメント研修でした。
動機付けという点では、これまで当たり前と思っていた『抱え上げ介護を常に実施している』ということが『一部に抱え上げを行っている』という項目には、1期生はその変化が顕著に表れていました。
つまり、これまでの抱え上げ介護を続けては駄目だというメッセージが確実に伝わっているという事だと感じました。まだ半年経過の2期生にも5月と12月の比較でも減少していました。腰痛がどのくらい減ったという結果の前にも抱え上げ介護を減らすこと。それは、長年続けていた一つひとつの介護技術を変えるということになります。
介護職の性別は、男性介護職は約3割を占めていました。抱え上げや持ち上げ介護は男性介護職に頼る傾向があり、ある施設では、その男性職員さんからSOSの声が上がっていました。
また、福祉用具の導入については、福岡県のノーリフティングケアの事業では、福祉用具購入の補助金は一切でていません。
国の補助金などを活用したり、施設独自で購入して準備をすることになります。他の地域の同様の取り組みではボードやシート、グローブまで補助金が出ている県もあるようです。
福祉用具が不十分な環境で取り組んでいるのが福岡県の取り組みの特徴かもしれません。一期生の施設では、福祉用具が取り組み当初と比較して、どのくらい増えたかも調べました。確実に整備されていましたし、その福祉用具を活用する事にも慣れていっているようでした。リフトを使用するのは当たり前、ベッドの高さ調節をするのも当たり前。今、確実に介護技術が変わろうとしています。
もう一つ、福祉用具のことから気付くことがあります。福祉用具が整っているから腰痛が少ないとは言えないという事でした。つまり、身体の使いかた、福祉用具の活用の仕方が大事だという事も分かりました。
さて、今日の仕事は、もう一度、すべてデーターを見直してみたいと思います。
これらの結果は、実践報告会で公表予定です。